環境省は2026年9月16日、2017~2025年度に実施したナッジ実証事業の取りまとめを公表しました。対象は45事業で、暮らしの中の環境配慮を後押しする方法を整理しています。

ナッジは「選びやすくする」工夫

ナッジとは、本人が選ぶ自由を保ちながら、行動科学を使って望ましい選択をしやすくする手法です。今回の取りまとめでは410件の実施事項を整理し、そのうちランダム化比較試験などを用いた135件を分析しました。これらは分析対象の件数であり、すべてに同じ効果があったという意味ではありません。

活用の手順は、行動を妨げる要因を見つけ、適した工夫を選び、現場に合わせて設計するというもの。環境省は、環境上の意義だけでなく、快適さや安心、お得さなど、生活者が大切にする価値とのつながりにも着目しています。出典:環境省の発表(2026年9月16日)

暮らしに身近な「デコ活」との関係

この実証の取りまとめは、脱炭素につながる暮らしを広げる国民運動「デコ活」の一環です。公式サイトでは、住宅の断熱、環境に配慮した商品選び、食べ残しの削減、テレワークなどを日常の行動として紹介しています。国や自治体、企業、団体が連携し、生活の変化を支えることを目指す取り組みです。

公式サイトには行動の紹介に加え、暮らしの転換に向けたロードマップや、二酸化炭素排出削減効果を扱うデータベースへの案内もあります。個別の行動について詳しく知りたいときは、こうした資料にさかのぼって確認できます。出典:環境省「デコ活」公式サイト

日常に取り入れるなら、小さな障壁から

ここからは、発表を暮らしに引き寄せた編集部の提案です。例えば、食品を使い切りたいなら、買い物前に冷蔵庫を見るタイミングを決めたり、早く食べたい食品を目につく場所にまとめたりする方法が考えられます。これは今回の実証結果として紹介するものではなく、自分の生活で試すための例です。

「環境に良いから続けよう」と考えるだけでなく、何が面倒で、どこで忘れやすいかを一つずつ確かめる。試した後には、無理なく続いたか、手間が増えていないかを振り返る。今回の発表は、そんな身近な行動の設計を考えるきっかけになりそうです。

おすすめの記事