環境省は2026年9月14日、日本とブラジルの政府・研究機関が、温室効果ガスの衛星観測分野で協力を強める意向表明書(LOI)に署名したと発表しました。署名が行われたのは9月3日です。日本の温室効果ガス観測技術衛星GOSATシリーズを含む分野で、両国の連携を進めます。

政府と研究機関の4者が協力へ

署名に参加したのは、日本の環境省と国立環境研究所、ブラジルの科学技術イノベーション省と国立宇宙研究所です。今回の文書は、温室効果ガスを観測する衛星の分野で協力を強化する意向を示すもの。環境省は、この文書に基づいて両国の協力を進めるとしています。

今回の発表は、観測を支える国際連携の動きです。排出削減の達成量や新しい観測結果を公表したものではなく、今後の協力に向けた一歩として捉える必要があります。署名の概要と文書は環境省の報道発表(2026年9月14日)で確認できます。

GOSATは宇宙から何を測るのか

GOSATの愛称は「いぶき」。二酸化炭素とメタンの濃度を宇宙から観測することを主な目的とする衛星です。プロジェクトは環境省、国立環境研究所、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が共同で進めています。観測データは処理・解析され、一般の利用者にも提供されています。

温室効果ガスは目で見ることができませんが、光の吸収の特徴を手掛かりに調べられます。衛星の観測は、地球規模の状況を継続して把握するための手段です。概要は国立環境研究所のGOSAT公式サイトで紹介されています。

観測データを排出・吸収の理解につなぐ

国立環境研究所の解説によると、二酸化炭素やメタンには特定の波長の光を吸収する性質があります。その吸収を解析して大気中の量を求め、さらに大気の流れを表すモデルと組み合わせることで、地域ごとの排出・吸収量を推定します。

つまり、衛星で捉えた濃度と、ある地域からの排出量は同じ数字ではありません。雲などの影響を見極め、計算モデルを使う過程が必要です。同研究所は、地上観測点が少ない南アメリカやアフリカなどでは、衛星データを加えることが排出・吸収量の推定誤差の低減につながると説明しています。詳しくはGOSATデータの解析方法を参照してください。

今回の日伯協力を見る際も、連携が今後どのような観測や研究成果につながるかが注目点です。気候変動対策のニュースでは、協力の合意、観測結果、排出削減の実績をそれぞれ分けて読むことで、進展をより正確に理解できます。

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